静岡から医学部へ 〜強口 芳史くん(埼玉医科大学1年)〜

強口 芳史くん(掛川西高校卒)
高校時代はバスケットボールに熱中するも、1浪で埼玉医科大学合格。大学でも同部に所属。

人に笑われてもバカにされても諦めないで

現役時代の学力はどうでしたか?

高校3年生時のセンター模試で、得点率50%を切っているような状態でした。当時の偏差値は45、数学に至っては36しかありませんでした。二次の面接のときに「君、内申点悪いねえ・・・」とあきれられたほどです(苦笑)。そんな成績にも関わらず「医師になる」と宣言していたので、同級生には「医者志望」というあだ名をつけられました(笑)。誰も本気にしていなかったんですね。それで、いよいよマズいということで、高校3年生のときに塾に入ったんです。

残念ながら、現役での医学部合格はかないませんでした。

現役のときも勉強していたつもりだったんですが、夏休みは昼に起きたりとか、勉強の仕方がよく分かっていなかったりとか、浪人時と比べると、やはり甘かったと思います。いろいろな知識も不足していました。浪人のときは一からやり直すつもりで、塾の授業を理解することと、しっかりと復習することを心がけました。そのおかげで、数学、物理、化学は、いずれも30点台だったのが、80点前後まで取れるようになりました。

浪人のときに、勉強で意識していたことはなんでしょうか?

塾のクラスの中で自分が最もできないと感じ、一番たくさん勉強しようと決めていました。塾の滞在時間と勉強量は一番になろうと。ただ、片っ端から勉強するとなると、いくら時間があっても足りないので、4月から8月は基礎固めで、9月に漏れているところを復習、それから演習という計画を立てていました。医学部合格というゴールから逆算して、科目ごとに4月は何ページやって5月はこのページまでいきたい、であれば1日に○ページやればいい、と考えていました。そして、それを実行するために、朝から晩まで、ずっと塾にいました。早起きすると1日が長くなり、使える時間が増えましたね。

また、初見で解けなかった問題にはチェックを付けて、翌朝塾に行って最初に解き直していました。そうすると結構頭に残るんです。同時に、英単語や化学の無機・有機の暗記事項は、ノートに書くようにしていました。それを授業の前や、塾から帰る10分前などに、繰り返し見返すことを心がけていました。

浪人の秋から学力が伸びたそうですね。

周囲からは「現役生のように伸びた」と言われるのですが、学力的には、事実上、現役生みたいなものでしたから・・・(苦笑)。私が合格したのは、一般試験の後期で、後がなかったのですが、不思議なことに焦りは感じませんでした。前期で一次合格していたことも自信になっていたと思います。

面接で手痛い失敗をしたとか。

「あなたの人生で最大のピンチはなんですか」と聞かれ、頭の中が真っ白になって「医師国家試験です」と、まだ受けてもいない試験を答えてしまいました(苦笑)。「未来のことでもいいですよ」とは言われたのですが、冷静に考えると医師国家試験をピンチと捉えている学生はどうなんだろうと、自分でも思いました(笑)。試験官の方は失笑していましたね・・・。

そんな失敗を乗り越え、無事に合格。

全体で75%くらい得点できたと思います。差をつけることができたのは、英語です。埼玉医科大学では配点比率も高かったので、英語に助けられました。
※参考:配点から自分に合った医学部を探す【英語編】

現役比率は埼玉医科大学で16.9%(平成29年入学者数)となっていますが、やはり年齢層は幅広い?

18歳から30歳までいますね。1浪が最も多くて、次いで2浪、3浪。再受験生も7〜8人います。現役生は推薦が多いですね。あと、現役生には、飛び抜けてできる教科がある人が多いです。一般教養で数学・物理・化学・英語などを学んでいるんですが、「この人、めちゃくちゃ数学できるな」とびっくりするような人は、現役生だったりします。でも、英語の授業に行ったら、全然できない(笑)。受験でも、英語は全然点が取れなくて、数学でカバーしたそうです。

これから医学部を受験する後輩たちに、何かアドバイスをお願いします。

秋からは本当に時間が過ぎるのが速いです。塾のみんなでずっと言っていましたね。「もうこんな時間?」「もう10月?」「11月ってあった?」って(苦笑)。だからこそ、夏までは基礎固めに集中した方がいいと思います。本番でも基礎が大事になってきます。夏以降も見返したりして、基礎の抜け漏れをなくすことが大事です。秋以降は志望校の出題パターンに慣れることも必要です。例えば、センターの英語は80分しかないので、どの問題から解くかなど、シミュレーションをしっかりとしておいた方がいい。

あと、センター利用入試の出願を増やしていれば、後期まで追いつめられることはなかったかなと思います。3科目だと90%以上得点できていたので、塾でも他の生徒にさんざん「もったいない」と言われました。私立の一般試験で合格するだけの学力があれば、センターでも得点できると思います。

これから受験する皆さん、人に笑われてもバカにされても諦めないで下さい。医師となり共に頑張りましょう!!

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※参考:工藤塾合格者インタビュー(強口 芳史くん)