静岡から医学部へ 〜Hさん(愛知医科大学 現役合格)〜

Hさん
2019年度推薦入試で愛知医科大学医学部に現役合格。

後悔しない3年間にしようと、
高校入学時に誓った

医師を志した理由を教えてください

小学生の頃に、母が入院手術をすることになったことがきっかけです。ちょっと特殊な病気で、手術をしたものの完治はせず、結局治療法は見つかりませんでした。でも、そこで母を担当してくださった医師の方が、毎回優しく「体調はどうですか?」と話しかけてくれたそうで、「それだけで気持ちが軽くなった」という話を聞いて、心に寄り添える医師っていいなと思うようになりました。そして、高校1年のときには、明確に医師になるという目標を持っていました。

きっかけを作ってくれた母からは、むしろ「医学部に行くって大変だよ」と、ことあるごとに言われ続けてきました(笑)。ただ、高1で言われても、さすがにその時点であきらめるようなタイミングではなかったので、とりあえずは、周囲の人たちよりも勉強しないとと考えていました。

高1のときから、勉強に力を入れてきたとか

実は、高校受験の時にすごく後悔をしたんです。第1志望の高校に落ちたのですが、受験直前になって「ああ、やっぱり受からないよな」と、気持ちで負けていたんです。同級生たちと「みんなで頑張ろう」と励まし合ってはいたのですが、「どうせ私は無理だろう」という気持ちが強かったのを覚えています。それはなぜかと考えてみると、第1志望の高校に入るだけの努力をしてきたという裏付けがなかったんです。自信を持てる材料が何一つないというような状況でした。

ですから、高校に入ってからは、「絶対に後悔しない3年間にしよう」と心に誓っていました。中学のときは、自分が理系に進むなんて考えられませんでしたが、医師になると決めてからは、受験勉強という形ではなくても、1年生でできるところはちゃんと1年生の間に仕上げよう、特に英語、数学、国語は、できる範囲のことはしようと考え、実践してきました。そして、高2からは、学校以外の時間はほぼ勉強に充て、高3からは更に学力を高め、受験情報を得るために医学部専門予備校に通いました。

愛知医科大学の推薦入試を受験した理由を教えてください

一般入試では国公立も受験する予定だったので、ちゃんとした学科試験がある方が、次につなげられるんじゃないかと考えました。その条件に当てはまったのが愛知医科大学だったのですが、実際に見に行ってみると、すごく良い大学だと感じたんです。雰囲気が明るく、臨床医を育てるカリキュラム内容も、小児科医を目指している私にぴったりだと感じました。推薦入試で落ちたとしても、一般入試でも絶対に受験しようと決めていました。

合格した後は、学校の先生方に驚かれましたし、担任の先生は目が潤んでいたような気もします。勘違いかもしれませんが(笑)。握手してきてくれる先生もいらっしゃって、改めてすごい大学に受かったんだなと実感しています。

これから医学部を目指す人たちにアドバイスをお願いします

高1、高2であれば、苦手科目をなくすことを優先した方がいいと思います。高3になると精神的に余裕がなくなってきます。その状態で苦手科目があると、1つの科目に極端に時間を割きたくないのに割かざるを得ないという状況になってしまいます。苦手科目を極力なくし、常にバランス良く勉強していかないと、合格は厳しいかもしれません。

特に物理と化学で差が出やすいと思います。周りを見ていても、この2科目は高2からの勉強量がすごく影響してきます。絶対に高1高2のうちから鍛えておいた方がいいなと感じました。

英語に関しては、単語と熟語です。高3の年末に国公立2次試験の問題を見て「こんな単語(熟語)があるんだ」という状態だと、結構厳しいと思います。私は高1のときから単語や熟語を勉強してきて、語彙力がついていたことに救われたと思っています。どうしても文法とかに目がいきがちですが、しっかりと勉強しておいた方がいいと思います。

将来、どんな医師になりたいですか

やはり、母を担当してくださった方のように、患者さんに寄り添える医師になりたいです。診察や治療で支えるのはもちろんなのですが、前向きに病気と向き合おうと思ってもらえるような接し方ができればと考えています。私は小児科医を志望しているので、保護者の方との協力が不可欠になってきます。毎日朝食をとるとか、就寝時間をちゃんと見られるかとか、保護者の方の理解がなければ、子どもを守れません。ですから、子どもはもちろん、保護者とも信頼関係を築けるような医師になりたいと思っています。

※参考:工藤塾合格者インタビュー(Hさん)