静岡から医学部へ 〜Aさん(聖マリアンナ医科大学 合格)〜

Aさん
2023年度入試で聖マリアンナ医科大学に合格

医師を志望する理由を教えてください

虐待児童を減らしたいと考えたことがきっかけです。昔から医師か助産師かで迷っていて、いったんは助産師に決めました。ですから、現役生のときは、看護学部を目指して勉強していました。それが、高3のときに参加した医療セミナーで、「医師の方ができることがたくさんあるよ」と言われたんです。もう看護に決めていたのですが、そう言われると心残りがあって…。

実は国公立大学の看護学部に受かったのですが、このままでいいんだろうかと迷いました。助産師になっても、医師と同じ場所で働くことになるじゃないですか。友人から「そんな中で、医師を目指したいという気持ちがあるんだったら、嫌になっちゃうかもよ」と言われ、本当に悩みました。母に相談した結果、1年だけ頑張ろうと思って、浪人を決意しました。

そのときに浪人すると決意できたからこそ、実際に医学部に合格することができました。将来は、産婦人科か小児科で迷っていますが、子どもたちを守れる医師になりたいです。

浪人生活について教えてください

最初は、とにかくスケジュールを立てなきゃと思ったのですが、まあ下手くそで(苦笑)。詰め込み過ぎて全然うまくいかなくて、うまくいかなくなるともう嫌になっちゃって。結局スケジュールを立てるのを止めて、2カ月くらい経って「またちゃんとやんなきゃ」と思って計画を立てるんですけど、それでもやっぱりぎっしりになっちゃって、というのを繰り返した1年間でした。

反省してちょっとは量を減らすんですけど、でも多いな、もうちょっと減らそう、いやでも多いな、というのを繰り返して、うまくいったことは無かったです。相談する人がいないわけではなかったのですが、生徒の人数も多いし、先生が毎日いるわけでもなくて。ゆっくりと時間を取って面談できるのは、1年のうちで3回くらいでした。

しかも、カリキュラム的に1日中何かしら授業が入っていて、それの予習にすごく時間がかかっていました。復習する間もなく、予習で1日が終わっちゃうような状況でした。かつ、英単語の暗記などは自分でやらなきゃいけないから、そういうのも全部スケジュールで組むと、やっぱりいっぱいいっぱいになっちゃうんです。

それでも、苦手だった英語はまあまあできるようになったんですけど、それ以外の科目ができるようになったかと言われると…。知らなかったことが多かったので、知識は増えたかもしれないんですけど、実際にそれをアウトプットできるかというと、復習の時間が足りないのもあって、できないことが多かったです。

結果はどうだったのでしょうか

1年で終わりにするつもりだったので、私立医学部に加え、看護学部も受けました。医学部は全滅でしたが、看護学部は合格だったので、その大学に行くつもりだったんですけど、近畿大学の得点開示を見たら、1次合格まであと3点だったんです。

それで、私も母も「ちょっと待て」と(笑)。ただ、もう1年で100%受かるのであれば2浪してもいいけど、もちろん、これ以上伸びないことだってあるし、伸びたところで本番で落ちることもあるし、どうする? と悩みに悩みました。医学部1次合格が目前で、どうせ浪人したのだから、最終的にはもう1年頑張ってみることにしました。

もう1浪するなら、塾は変えようと思っていました。1人1人をちゃんと見てくれて、復習と質問がしやすい塾はないかなと思って探しました。

2浪目は、医学部専門予備校の工藤塾を選びました

工藤塾に通っていた生徒さんの保護者が、私の母と知り合いで、工藤塾のことを教えてもらいました。最終的に工藤塾ともう1つの塾に絞り、価格面もあったのですが、説明を聞いて工藤塾に決めました。

実際に通い始めて、工藤塾はとにかく質問しやすかったです。授業時間外に何時間先生を捕まえていても、別に周りで誰かが待っているわけでもありません。疑問点をすぐに、それもとことん解消できる環境は、私にとってすごく良かったです。

気軽に話せる友だちがすぐに出来ましたし、クラスの人数も2人だったので、めちゃくちゃ個人個人を見てくれて、分からないところはその場で質問できました。私が質問したことを、もう1人の生徒さんも一緒に考えたりしてくれました。そうやって協力し合えるのも良かったなと思います。

入塾当初の得意科目と苦手科目は

生物はできるかなと思っていましたが、その他の科目は似たりよったりでした。英語も苦手というほどではなかったのですが、得意とは言えなかったですし、数学も時と場合によるといった感じでした(苦笑)。

各科目の勉強方法を教えてください

英語は、とにかく隙間時間に英単語の暗記をしていました。1日1文は触れた方がいいと先生に言われたので、1日1つは長文を読むようにしていました。分からなかった単語はすべてメモして、自分専用の単語帳を作りました。覚えた単語は消して、覚えられなかった単語は何回も何回も読み直して印をつけていきました。語彙力を増やすことを意識していました。

英文法は、授業で解説してくれたものをメモって、それを自分ノートに丁寧に書き起こしてまとめて、その中に自分で作った問題も書いてました。先生に「これ大事だから」と言われたら、それに似た構文を自分で作って、それを3日間くらいやって、自分のものにするようにしていました。

工藤塾で配られたテキストを、関係詞だったら関係詞のところをやって、できなかったところにバツをつけて、1週間後に復習するようにしていました。

数学は、工藤塾に来てから、基礎が抜けていると気付きました。その公式は知っているけど、じゃあなぜこの公式になるのかは知らないことが多いということが、授業で分かりました。それまでは、感覚と根性で解いていたんですよ。「今まで、よくこれで点数を取れてたね」と呆れられました(苦笑)。

ですから、「ちゃんと理解しよう」「教科書が一番大事だから」と言われ続けました。教科書なんて捨てるつもりでいたんですけど、全部塾に持ってきて、自習室の席に置き、読み込むことから始めました。それからちゃんと身に付いているかどうかを、発展問題を使って確認しました。

工藤塾は毎日朝テストがあるのですが、時間がかかるし、すごく面倒くさいと思っていました(笑)。それでもなんとか頑張ってすべて取り組み、自分ができなかった問題は印をつけておいて、後から解き直すようにしていました。自分が解けない問題を知ることができましたし、計算ミスを減らす訓練にもなったと思うので、今では毎日やっておいて良かったなと思っています。

数学の手応えはどう変わりましたか

昨年、私立の後期を受けたときに、記述問題が全然できませんでしたが、今年は記述問題も最後まで埋めることができました。手応えを感じながら受験に臨むことができました。

初めて1次試験を突破します

聖マリアンナ医科大学の合格や、その他の補欠合格よりも、最初の1次合格のときが、一番うれしかったです。初の1次突破だったので、泣いて喜びました。まあ、聖マリアンナ医科大学の合格のときも泣いたんですけど(笑)。

1次合格を1校持っているだけで、その後の入試のときには、多少は余裕を持って受験できました。試験場に入るまでは緊張するのですが、いざ問題を解き始めるとちょっと冷静になって、周囲に飲まれること無く集中できました。

面接ではどんなことを聞かれましたか?

緊張すると早口になるようで、20くらい質問されました。質問しすぎて質問することが無くなったのか、途中で面接官の方に「ちょっと待ってね」と言われたほどです(笑)。1つの質問に対して、結構な量を話しているつもりなんですけど…。何回も面接対策したこともあり、質問されたことに対しては、しっかりと答えられたと思います。面接官の方には最後、「面接完璧だね」と言ってもらえました。

正直、面接対策はやっていただいて、本当に良かったです。大学ごとに資料をまとめてくれて、自分で調べる時間を勉強に充てることができましたし、大学の特徴をすぐに知ることができました。突拍子もない質問もしてもらい、工藤塾で場馴れできたおかげで、本番では慌てずに答えられたと思います。早口は直りませんでしたけど(笑)。

医学部合格に向けて、やっておいた方がいいことはありますか

「今じゃなくていいや」を、絶対に「今やる」にするべきだと思います。後回しにすると、結局やらなくなってしまいます。ゆっくりと勉強に取り組める学年のうちから、理解できないまま次に進むというのを無くすことが大事だと思います。

※参考:工藤塾合格者インタビュー(Aさん)