センター試験 5年間の科目別平均点推移(2014 – 2018)

リスニングが難化傾向に

センター試験は、100点満点で平均60点になることを目安に作成されていますが、年度や科目によって、どうしてもばらつきが生まれます。2018年のセンター試験は、英語の筆記、公民の「倫理」「倫理、政治経済」が、この5年間で最も高い平均点を記録しました。一方で、英語のリスニングは過去5年間で最も平均点が低い結果となりました。リスニングは3年連続で平均点が下落しており、難化傾向にあると言えます。

気になるのは選択科目である理科と地理歴史・公民ではないでしょうか。5年間の平均を見てみると、理科では平気点が高い順に物理62.59点、生物60.44点、化学59.78点となっています。化学は最も受験者が多く、やや低めの結果となりました。物理は数学が得意な人が選択する傾向にあるからか、やや高めとなっています。

地理歴史・公民は医学部受験では選択できないことが多い世界史A、日本史A、地理Aを除いて表にしました。5年間の平均点が最も高かったのは世界史Bの66.94点、最も低かったのは政経の57.60点でした。世界史Bはこの5年間、平均点が1度も60点を下回ることがありませんでした。受験可能科目と暗記量の関係上、医学部受験生が選択することが多い地理Bは63.74点、「倫理、政経」は65.41点となっています。

平均点推移

※赤色は5年間で最も高い平均点、青色は最も低い平均点
※科目の後のカッコ内は配点

科目 平均 2018 2017 2016 2015 2014
英語 筆記(200) 118.99 123.75 123.73 112.43 116.17 118.87
リスニング(50) 30.03 22.67 28.11 30.81 35.39 33.16
筆+L200点換算 119.21 117.14 121.47 114.59 121.25 121.62
数学 数ⅠA(100) 60.33 61.91 61.12 55.27 61.27 62.08
数ⅡB(100) 48.86 51.07 52.07 47.92 39.31 53.94
理科 化学(100) 59.78 60.57 51.94 54.48 62.50 69.42
物理(100) 62.59 62.42 62.88 61.70 64.31 61.64
生物(100) 60.44 61.36 68.97 63.62 54.99 53.25
国語 国語(200) 111.78 104.68 106.96 129.39 119.22 98.67
地理歴史 世界史B(100) 66.94 67.97 65.44 67.25 65.64 68.38
日本史B(100) 63.07 62.19 59.29 65.55 62.01 66.32
地理B(100) 63.74 67.99 62.34 60.10 58.59 69.68
公民 現代社会(100) 57.49 58.22 57.41 54.53 58.99 58.32
倫理(100) 57.71 67.78 54.66 51.84 53.39 60.87
政経(100) 57.60 56.39 63.01 59.97 54.79 53.85
倫理、政経(100) 65.41 73.08 66.63 60.50 59.57 67.29

※2014年の理科は化学Ⅰ、物理Ⅰ、生物Ⅰ

※参考:国公立大学医学部 センター受験可能な地歴・公民の科目
   :私立大学医学部 センター受験可能な地歴・公民の科目