静岡から医学部へ 〜浅野くん(岩手医科大学 合格)〜

浅野くん(静岡聖光学院高校卒)
2020年度入試で岩手医科大学に現役合格

医師を志望するきっかけはなんだったのでしょうか

小学生の頃から、なんとなく「医師になる」と考えていました。父親が医師なのですが、友人やその保護者の方たちから、「腕がいいね。ありがとう」と評判を聞く機会があり、とても誇らしく感じていました。そんな話を聞くたびに、「医師になりたい」という気持ちが強くなっていきました。

どんな医師を目指していますか

医師としては当たり前ですが、人に尽くすことが最も重要なんじゃないかと思っています。人に尽くしたいという気持ちがあるからこそ、あらゆる準備をして全力を出すことができると思うので、そこを中心に成長していける医師になりたいです。

勉強を始めたのは遅かったとか

高1までは、あまり勉強していませんでした(苦笑)。サッカー部に所属しており、部活中心の生活でした。キャプテンも務めて、私の代から練習メニューを厳しくしたので、部活で疲れて帰宅後はすぐに寝てしまい、ほとんど勉強が手つかずの状態でした。

高1のときには、進路も、教師になろうかな、と迷っていました。「医学部じゃなくてもいいんじゃないか」と思い始めたんです。でも、臨床医として働いている父の姿を見て、やっぱり教師より医師の方が格好いいなと感じました(笑)。

そして、高2の文化祭が終わった10月に「部活もあと少しだし、勉強に集中しよう」と決めました。今までは学校が終わったら家に帰って他のことをしたりしていたのですが、医学部専門予備校の工藤塾に通うようになり、ずっと自習室にいるようにしました。高2の10月から勉強中心の生活にして、高3の2学期からは、高校の成績は理系志望者の中で常に1番でした。

辛かったことはなんでしょうか

コンスタントにずっと勉強を続けることです。どうしても予定通りにいかないときが出てくるのですが、そのときは勉強するのが嫌になってしまいます。夏休みの期間に問題集をこれだけやろうと計画しても、終わらなかったときの「どうしよう」という焦りとか、いらだちがあったりしました。

どう切り替えてきましたか?

足りない部分を、学校の休み時間を使って勉強したりしていました。学校の中では、基本的にずっと勉強していましたね。静岡聖光学院の良いところだと思うのですが、私のことを分かっていてくれて、他のクラスの友人が事情を知らずに「遊びに行こうぜ」と誘ってきても、他の友人が「勉強してるよ」と言ってくれました。おかげで、自分が予定通りにできなかった分を、学校でやることができました。

そして迎えた入試本場。自信はあったのでしょうか

AO入試を狙っていて、一般入試で合格するとは思っていませんでした。勉強内容も、センター試験を意識してやっていたので、その後の一般入試のことは、正直あまり考えていませんでした。ですから、センター試験で得点率8割に届かなかったときに、「今年は厳しいかな」と思っていました。

岩手医科大学の入試の日が、最もコンディションが良かったとか

はい。入試のタイミングがすごく良かったです。当初はAO入試で、センター試験が最大のチャンスだと考えて対策をしてきたのですが、8割を取ることができず、落ち込んでしまいました。

でも、その後の私立1校目の入試で、対策をしてきた化学が解けるな、と好感触だったんです。それで、気持ちが盛り上がって、岩手医科大学の入試のときには、センター試験と同じくらいモチベーション高く臨めました。ただ、その後は連続受験の疲れもあって失速してしまいました(苦笑)。

得意科目と苦手科目を教えてください

センター試験の対策前は、数学と物理が得意で、化学が苦手でした。でも、センター対策で化学と英語を重点的にやったら、追いついてきました。ですから、今は科目間であまり差を感じていません。

勉強で工夫したことはありますか

英単語を、塾の自習室の自席の壁に貼っていたことですかね。長文を読んで分からなかった単語を書き出して、貼っていました。工藤塾に来て、荷物をおろして、ぱっと見て、長文の内容とともに思い出すようにしていました。分からなかったときのために、めくると日本語が書いてある仕組みです。

理系科目は、とにかく演習に時間を割きました。模試前は、公式を見直したりしていましたが、それ以外はひたすら問題を解いていました。授業では理解と暗記に集中し、後は演習で慣れていくということを意識しました。特に物理は苦手意識がなく、武器にしたいと考えていました。

化学は苦戦していました

まずは周期表を覚えることから始めました(笑)。高校で朝に10分間の読書時間があったのですが、ずっと周期表を眺めていました。周期表を覚えてから、理論に入りました。理論と無機は、仕組みを理解することに重点的に取り組みました。

私の高3時と、高1高2を比べると、すきま時間の使い方が全然違います。登下校は友人たちと話してリラックスする時間にしていたのですが、それ以外の、塾まで送り迎えしてもらう時間や高校の休み時間等を上手く使っていたのが高3です。高1高2のすきま時間は、何をしていたのか記憶にありません(笑)。そういった時間を早い段階で活用できていれば、勉強を難しく捉える必要もないのかなと思います。

これから医学部を目指す人へのアドバイスを

早い段階から、英単語くらいは覚えていった方がいいと思います。やはり時間がかかってしまいますし、積み上げていく学問でもあるので、取り組む時期は早ければ早いほどいいのではないでしょうか。

あとは、やはり気持ちの問題かなと思います。合格した今だからこそ強く感じているのかもしれませんが、受験をゴールにしてはいけないと思っています。もちろん、合格してうれしい気持ちはありますが、それ以上に、これからが大事です。受験で燃え尽きないような習慣というか、勉強をしなければと気を引き締めています。

岩手医科大学は、入学後すぐに基礎学力調査テストがあるので、私自身、入学後の勉強を見据えて、3月も工藤塾で英語と数学の無料講座に参加し、学力が落ちないよう気をつけています。

※参考:工藤塾合格者インタビュー(浅野くん)