静岡から医学部へ 〜Nくん(京都府立医科大学 合格)〜
Nくん(静岡サレジオ高校卒)
2025年度入試で京都府立医科大学に合格
小学校から静岡サレジオに入学しました
それから高校まで、ずっとサレジオです(笑)。小学校受験は遊びみたいな感覚だったので、大学受験が初めての受験みたいなものでした。
なぜエグゼコース※に行きたいと思ったのでしょうか
※ 静岡サレジオの、医学部をはじめとした難関大学進学を目指すコース
国公立大学志望だったので、目指せる環境はエグゼかなと思いました。実際に環境は良かったなと感じています。意識の高い友人が多く、勉強をする雰囲気がありました。
最初から医学部志望だったのでしょうか
エグゼコースを志望していたので、難関大学に行きたいという思いはありましたが、最初から医学部志望だったわけではありませんでした。
ただ、小学校時代に2分の1成人式があって、自分の夢を発表する機会があったのですが、同級生は本当に医師志望が多かったです。当時の私は、漠然と教師になりたいと考えていたのですが、「みんな医師なんだ」と驚きました。「サレジオ生だけで大きな病院ができるぞ!」と盛り上がっていました(笑)。
医学部志望の同級生に囲まれていたので、私が医学部を志望するようになったのは、環境の影響も多少はあると思います。一度、医学部進学を意識し始めてから、医療ドラマを見ると「かっこいい」と思うようになりましたし、それから、どんどん「医師ってすごいんだな」と気付くようになっていきました。
特に、患者さんの人生を崩さないように手術で治したりできる姿に憧れました。自分もやってみたいと思うようになっていったんです。今は脳外科になりたいと考えています。脳は未解明なことが多く、神秘的なところにも惹かれました。
どんな医師になりたいですか
脳外科医になりたいので、まず、腕はちゃんと磨きたいです。高い技術は前提で、手術後の患者さんに対するケア、コミュニケーションをしっかり取って安心させてあげられるような医師になりたいです。そして、できれば、リハビリが必要なくなるくらい手術の技術を極めたいです。
京都府立医科大学を志望した理由は
Nくん:まずはもう京都にあるというところです。旅行で京都に行って、「いつか絶対に住みたい」と思えるくらい好きな土地になりました。京都府立医科大学は150年以上の歴史があって、立地も良いので、ぜひ通いたいと思って志望しました。
中1の2月から工藤塾のサレジオクラス※に参加しました
※静岡サレジオの中学生、高校生が参加できる8人以下の特別授業。中3からはエグゼコース在籍者のみ参加可能
多分、親に言われて参加したんだと思います(笑)。学校が「医学部専門予備校の工藤塾と提携した」ということを言っていたので、工藤塾の存在自体は知っていました。最初は数学のみの開講だったのですが、自由に解いていける授業だったので、それが楽しかったのを覚えています。
得意科目と苦手科目は
得意科目は理数系で、苦手科目は英語です。英語を克服するために、文法と英文解釈を意識して、コツコツと積み上げていきました。基礎が大事だなということを感じました。また、科目の特性上、勉強しただけ得点が伸びるというよりは、ずっと伸びない時期があって、伸びるまでに時間がかかるので、我慢が必要です。
数学は、問題から答えを見て、問題から得られる情報を抜き出すのが得意でした。物理は、いったん理解してしまえば問題が解けるようになるので、学校の授業でしっかりと理解できたのが良かったです。
共通テストでしか使わない科目には、どう時間を割きましたか
国語は、中3のときに塾に通っていて、高1のときには偏差値70を超えるような状況で、ある程度詰め込んでありました。でも、共通テストの国語は一番対策しました。センター試験時代も含めて、過去20年分くらいを解きました。
情報は、学校の授業のみでした。「公共、政治・経済」は黄色本を読んでいました。
共通テストは「公共、政治・経済」からでした
模試等で7割を超えたことがなかったのですが、同日模試だけは8割を超えていて、本番に強いタイプなのでなんとかなるだろうと思っていました。本番は満点取れたくらいの感触で、実際に8割以上取ることができました。
国語は悔しいんです。模試では9割取ることもあったので。現代文は絶対に落とさない気持ちでいたので、もったいなかったです。古文は、大河ドラマがあったこともあり、源氏物語が出るんじゃないかという話を聞いて、物語の流れを確認しておいたのですが、本当に源氏物語が出ました。物語の背景を分かっているので、あまり時間を掛けずに解くことができました。
現代文は、特に評論が読みにくく、あまり自信がなかったのですが、古文漢文は解いてて手応えを感じていました。読書が好きで、昔から速読が得意だったんです。共通テストは読む速さが大事なので、速読力が生きました。実用的文章は、あまりにもすんなり解けるので、逆に「落ち着いて解いていこう」と、冷静になるよう努めました。
英語は悔しい結果でした。ちょっと読みにくさを感じたんです。大問1から難しく感じ、ちょっと焦ってしまいました。
2日目は理科からです
化学は知識問題が難しかったです。もう少し点を取りたかったです。物理は解きやすかったので、物理から解いていれば、化学の結果も違ったかもしれません。ただ、今までずっと化学から解くようにしていたので、変えない方がいいと思いました。
数ⅠAは絶対に満点だなという自信がありました。まあ、受けた科目は全部満点じゃないかと思っていたんですけど(笑)。数学ⅡBCは、ちょっと解き切れなかったんですよね。数学が得意な自分が解ききれないってことは、きっとみんなも間に合っていないだろうと思うようにしました。
情報は、あまり勉強に時間を割きませんでした。なので、知識問題が多いと厳しいなと思っていたんですけど、あまり出なくて助かりました。読解問題なら解けると思っていたので、これもラッキーでした。
自己採点の結果をどう受け止めましたか
目標点には届きませんでしたが、十分に戦える得点だと思いました。
2次当日の様子を教えてください
前泊して臨みました。最初は理科で、自分としてはできたという感触です。数学は神がかっていて、3問完答、残りの1問も半分くらいできました。正答が分からないので、あくまでも自分の手応えではありますが。すでに合格点は確保できたと思ったので、英語は気持ちが楽でした(笑)。
ただ、京都府立医科大学の英語は、本当にめちゃくちゃ難しいんですよ。比較的読みやすいTFN問題と英作文で得点するという作戦でした。
小論文は、工藤塾のサレジオクラスの授業で一通り書けるようになっていたので、どんな問題でもいけるだろうと自信をもっていました。本番は書きやすい内容だったので、「これだけ書けるようになったのに」と少し悔しいくらいの気持ちでした(笑)。
翌日の面接では、どんなことを聞かれましたか?
まず、「医学部で学びたいことをからめて、医師になりたい理由」「勉強以外で、大学でやりたいこと」などを質問されました。次は、調査書から、最後に小論文の内容を踏まえての質問で終わりました。10〜15分くらいです。全体的にオーソドックスな内容でした。
合格発表はどこで見ましたか
実は、親と大学まで見に行きました。掲示を見て、「あった!」と。いろいろと込み上げてきて、いやー、泣きましたね。浪人は本当にしたくなかったので(苦笑)。もう1度、共通テストを受けるのは辛すぎるなと。合格できて良かったです。
医学部を目指す人たちにアドバイスするとしたら
化学の問題集は1周目で終わらせようと、あまり思わない方がいいと思います。分からなかった問題も、他の問題を解いていたら「あっ、そういうことか」となることがあるので、あんまり1問1問に固執しないで、周回をしていった方がいいのかなと思います。私も、化学だけは『重要問題集』とかを5周くらいして、めちゃくちゃやり込みました。
分からない問題を解いている時間は、結構苦痛なんですよ。分からない問題があっても、とりあえず先に行くということを徹底しました。そして、2周目で同じ箇所で引っかかっても、何周かしていけばできるようになってきます。全範囲をいったん学び、知識を繋げていくイメージです。