静岡から医学部へ 〜Sくん(東邦大学 合格)〜

Sくん(静岡サレジオ高校卒)
2026年度総合入試で東邦大学に合格
医師になろうと思ったきっかけは何でしょうか
Sくん:勉強は中学生のうちから始めていたのですが、明確に医師になろうと思ったのは高校2年生になってからです。自分で調べていく中で、医師という職業の魅力、例えば人を助けることであったり、やりがいのある職業だなと思うようになりました。
得意科目と苦手科目を教えてください
Sくん:得意科目は物理です。微分や積分を用いた、大学内容の物理にも触れていて、本質を知るのが面白かったです。
苦手科目は古文と漢文です。周りからは「高3からで間に合うよ」と言われていたので、高2のときは一切手をつけませんでした。高3から頑張ろうと思っていたのですが、いざ高3になって古文と漢文を始めると、全然分からなくて…。やばいなと思っていたのですが、結局受験では使いませんでした(笑)。
もともと国公立を目指して勉強していたのですが、何が何でも国公立というよりは、高いレベルで勉強しておけば、私立医学部受験にも対応できるだろうと考えていました。推薦で合格することができましたが、落ちていた場合は、国公立も受験する予定でした。
お母様:高3の夏に、私立の推薦を受けるというのを初めて聞きました。それまでは、「推薦で受けられるところなんか無いから」「そんな甘くないから」と言っていたんですよ(笑)。
Sくん:通っていた工藤塾でもらった資料を見て、私立医学部の推薦が受けられると気付きました。
お母様:たいへんびっくりしましたし、推薦に落ちたときに、一般試験は大丈夫なのか、間に合うのか、すごく不安でした。本人も私以上に不安だったと思いますが、もう祈るだけでしたね。
勉強で工夫したことはありますか
Sくん:数学は、まずは全範囲を夏休みなどの長期休みに終えて、自分の中で「こういう体系になっているんだ」と理解して、後から問題集を回していくという感じでした。私は高2の夏に、数ⅢCまで終わらせました。1周しただけでは当然身につかないので、後から洗練させていくイメージです。
理科も、早めに全範囲を終えて、後から問題を解く力を高めていくのがいいと思っていました。高2で理科は全範囲を終えました。英語は、単語帳だったら何回もやる前提で、周回することが大事だと思っていました。
人間は忘れていくので、忘れること前提で、何回も復習するということに注力した方がいいかなと思って勉強していました。
ただし、自分の性格上、納得しないと進めないので、表面をなぞって終わりではなく、各分野をしっかりと理解するようにしていました。
推薦で、東邦大学を選んだ理由を教えてください
Sくん:単純な学力では決まらない試験ということがあります。基礎学力試験と適性試験に分かれていて、基礎学力の方は文章の要約だったり、SPI試験(採用適性検査の一種)みたいな問題だったりが出題されます。
適性試験の方は、図表の並べ替えだったりとか、過去には4コマ漫画の並び替えとか、今年は正八面体の展開図とか、一概に学力では決まらないところがあります。そういった問題は割と得意なので、自分に合っているのかなと考えました。
当日はどんな問題が出ましたか?
Sくん:基礎学力試験で1題、数的処理という難しい大問があって、試験中かなり悩んだんですけど、急にやり方がひらめいて、解くことができました。これは絶対に差がつく問題だと思いました。同じ合格者に聞いたのですが、あの問題は差がついたようです。
適性検査はCBT形式で、パソコンは使わないんですけど、ページを開いて「止め」と言われたら、次の大問の指示があります。戻れないし、先にも行けません。戻れないので、メンタル的に、前の問題を引きずったらダメだなと思い、大問ごとに切り替えて取り組みました。試験中は、かなりの人数の試験官の方たちが巡回していました。
2次の面接はMMI*です
*マルチプル・ミニ・インタビュー
Sくん:MMIでは、どういった思考をするかが見られるので、いかに大学のアドミッションポリシーに適した発言をするかが大事だと思います。面接官の方も採点しないといけないので、基準がないといけなはずじゃないですか。その基準がアドミッションポリシーなんじゃないかと勝手に思っていました。
MMIは、カメラがあり、録画されていました。自由に発言していいとは思うのですが、やはり大学の方針に沿っている方が、点数は上がるのかなと思いながら練習しました。工藤塾での対策に加え、生成AIに質問を50くらい作ってもらって、それで練習したのは結構良かったと思います。さらに、親にも面接練習をしてもらいました。
お母様:1次合格の発表から2次の面接まで1週間くらいしかなかったので、本当にあわてました。そんな中で、今言ったように、アドミッションポリシーを読み返して、読み返して、何度も練習しました。
それこそ試験の前日に泊まっていたホテルでも、夜中の1時くらいまでずっと練習していました。私は寝たかったんですけど(笑)、「もうちょっと付き合ってくれ」って言うので、本人が納得するまで付き合おうと思いました。
1次試験もそうだったんですけど、出発するときは、「頑張ってきてね」ではなく、「楽しんできてね」と送り出しました。2次試験が終わったとき、「面白かったよ」と言ったので、普段通りの力は出し切れたんじゃないかなと思いました。
本番の手応えは
Sくん:試験官の方が、受験生に対して、いろいろと指示をするじゃないですか。それを聞き逃してはいけないと思い、しっかりと丁寧に聞きながら部屋を回ったりだとか、挨拶するとかは徹底しました。実際の面接は、しっかりと練習したので、そんなに怖じけることもなく、面接官と対話できたと思います。
ですので、悪い印象は与えていないかなと思いました。もちろん、結果は気になりつつ、翌日から一般に向けた勉強を再開しました。
合格発表はどこで確認しましたか?
Sくん:学校で、友人たちみんなと確認しました。みんなが見たいと言うので、まあ別にいいかなと(笑)。家で1人で見ると、落ちそうな気もしていたので、じゃあ一緒に見ようと。
合格と分かったときは、もちろん、うれしかったのですが、それよりも、受験勉強が終わったという気持ちの方が大きかったです。それまではずっとプレッシャーがあって、重荷が取れたと言うか、解放感がありました。高校3年間、目標に向かって勉強し、壁を乗り越えることができたので、本当に良かったなと感じています。
保護者様には、見守る苦労もあったと思います
お母様:そうですね。ピリピリした時期もありました。なにか言って動くタイプではなくて、自分が納得しないとまったく動かないんですよね。ですから、私はもう、工藤塾の先生方にお任せする形で、ノータッチでした。
そのため、1カ月に1回、先生方の報告書を読んで、こんな勉強をしているのね、こんなふうに息子のことを思ってくださっていたんだ、ということを知ることができたのはありがたかったです。
医学部志望と聞いたときは、どう受け止めましたか
お母様:知り合いに医師の方が多くて、医学部に行ったお子様もいらっしゃるので、そんな遠い存在ではありませんでした。その影響か、幼稚園生の頃から「お医者さんになりたい」と漠然と言っていたんです。知っている職業が少なかっただけだと思いますけど(笑)。
小さい頃は「それ、いいわね」と微笑ましく見ていましたが、学年が上がると、「大変じゃないの?」「無理じゃないの?」って私も思い始めて…。
それで、高2のときだったと思うんですが、「本当に医学部を受けるの?」って聞いたんです。「医師になるのも立派で良いことだけど、他の学部を受けてもいいんじゃない?」と言ったら、「いや、俺は医学部しか受けない」とはっきり言ったんです。「本当に?」とびっくりしました。
成長するにつれて、どんどんと意思が固くなっていったんですよね。周りに医学部を目指す同級生が多いという環境に身を置いていたことも含めて、ブレずにいけたんじゃないかなと思います。
Sくん:自分で「医師は魅力的な仕事だ」と納得して目指したので、そこからは揺るがなかったです。
医学部を目指す人にアドバイスを
Sくん:本番で入試問題が解ければいいので、そこから逆算して勉強することです。入試問題を解くためにはどうすればいいかというのを考え、解法を覚えるとか、英単語を覚えるとか、自分のやるべきことを明確にすることが大事です。
あとは、自分で考える力だと思います。誰かに言われて「これがいいんじゃないかな」となるより、一度自分で解釈して、本当に自分に合っているかを考え、正しいと思うことを貫き通せばいいと思います。いろいろな方法を否定するわけではありませんが、少なくとも私には合っている方法でした。
加えて、医学部受験は受験者に対して合格者が少なく、倍率が高くなりがちです。実際に、私の受験は12倍越えでした。でも、それに屈することなく頑張ってほしいです。
将来は、どんな医師になりたいですか
Sくん:臨床に進みたいと考えているのですが、診療科はまだ決めていません。入学後の勉強や実習を通して、決めていきたいと考えています。いろいろな選択肢を残しておきたいと思っています。

